誰のためでもなく

コンタクトシートって知ってますか?

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 一応写真blogなんですよね、ここ。

 でもって自分は10年くらい写真を続けていて、、、

 10年前ってまだ、フイルムとか印画紙が今より選べることができて現実的な価格だったし、なによりデジタルカメラがまだフルサイズを出したか出さないか(たぶんEOS5Dくらいしかなかったように思う)のころ。

 自分もフイルム7、デジタル3くらいの割合で作品を撮っていたし、お風呂場に簡易暗室を作ってモノクロプリントを楽しんでいた。

 いい時代だった。

 今はもうそんなことする気もない。デジタルでもいい感じのモノクロができるようになったしなにより感材がもうほとんど入手困難だもんね。

 しかし、やはりフイルムとか印画紙とか、銀塩っていいな、と再認識させられたのがマグナムのコンタクトシート集を見たせいかな?






やっと入手したマグナムのコンタクトシート集。

もう日本語訳版は中古で高価格なので、アマゾンで洋書版を購入。6000円くらい?

まあ英語の勉強と、写真ってそもそも見ただけでわかる「ユニバーサルランゲージ」だからね、洋書でもOK。

マグナムという気鋭の写真家集団のコンタクトシートが見られるなんてこんな僥倖はない。

ブレッソンが写真のアドバイスを求める人間に「あなたのコンタクトシートを持ってきなさい」と言っていたそうだ。

コンタクトシートってのは、デジタルで写真の世界に入った人には???だと思う。35mm版なら36枚撮りのフィルムを引き延ばすことなく、フイルムそのままの大きさでインデックスがわりに一枚の印画紙に1ロール全カット分を焼き付けたもの。

でもってマグナムのフォトグラファーといえども苦心して撮影位置を変えたり、同じようなアングルで「決定的瞬間」を待ち続けて粘り強くシャッターを切ったり、という跡が垣間見えてとても勉強になるし、勇気づけられる。

写真とはマスプロダクト製品であるカメラという機械とフイルムという化学製品を使って目の前にある事実を淡々と複写するだけのものなのに、よりそこにある真実をあぶりだそうとする努力の差こそが凡百と後世に名を遺すフォトグラファーの違いなのだな~と実感した。

ベストカットのコマにダーマトで〇を付けているのだけなのに、このカットを選ぶまでのフォトグラファーの逡巡をなぞっているような興奮を味わえる素晴らしい書籍であり、飽きることなく何時間でも眺めることができる。

やはっり写真ってのは「選ぶ」芸術なんだな~と思った晩秋の一日。
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by hohoho-bw | 2016-12-03 23:43 | GR