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誰のためでもなく

誰のためでもなく

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 漢字が苦手な首相よりは活字も読むけれど、漫画も大好き。

 「ベルセルク」は、今、何巻までいってるのかな?もうフォローしていないけれど、主人公のガッツが好きで一時期ハマった。

 ガッツは小さいころから戦場をわたり歩き、この世のものとも思えない美しくカリスマ性のある「鷹の団」のリーダー、グリフィスに拾われ、自分の居場所を見つけながら、グリフィスの「国を持つ」夢に埋もれるより、自分で手にする何かで彼に並びたい、と鷹の団を去る決意をする。

 いつもは冷静なグリフィスも、ガッツが自分の持ち物でなくなるとなると我を忘れる。傭兵の掟として、ほしいものは剣でもぎ取るから、ガッツは自分をグリフィスから取り戻すため決闘する。いままで絶対、かなわなかったグリフィスとの決闘で自分をもぎ取るときのシーンはカッコイイ。

 傭兵の仲間たちも、もともとはちんけな盗賊のリーダーだったやつらだけど、グリフィスに対等に並びたい、と思う奴はいなかった。圧倒的なカリスマと剣の強さ。グリフィスを見たら彼の庇護のもとにいるしかないとしか考えなかったやつらは、自らで手にする何かでグリフィスに並ぶ、というガッツの夢を笑う。そのときのガッツの一言がいい。

「お前にはねえのかよ、そういうの」

 個人的には自分の器も顧みず、無謀に飛び出すやつは感心しない。というか、そういう奴は遅かれ早かれ命を落とす羽目になるのだが、それでもガッツの、この一言はかっこいい。まあ、ガッツはグリフィスの転落のきっかけとなるくらい大きな存在なので、器も大きく、当然の如く主人公なのだけれど。

 ガッツは別の場面でこうも言う「逃げた場所に楽園なんざありゃしねえ。逃げた場所にあるのもまた、戦場なのさ」この言葉、いいなぁ~。逃げたって、人生のつけは誰もが払わなくてはいけない。

 
by hohoho-bw | 2009-08-12 21:55